防 衛 よ も や ま 話 第2弾
1 陸上自衛隊のイラク人道復興支援は、7月17日、無事終了しました。

  諸外国の軍隊と違って、行使できる権限も、携行する武器や装備品に至るまで、極めて制限・制約された中での任務遂行でしたが、各回とも、支援群長(連隊長)を核心に一致団結、厳正な規律と旺盛な士気を持って、見事に支援業務を完遂致しました。

  国内外から、その見事な活動振りに、賞賛の言葉が送られています。この支援活動は、日本の国際貢献活動に対する世界の評価を多いに向上させたものと思います。

一先輩として、派遣隊員たちの偉業を多いに誇らしく思うとともに、その無事帰還に、心から安堵致しております。

帰還した派遣隊員が、異口同音に言っておりますのは、各種の厳しい、極めて困難な条件の下での任務遂行を支えてくれたのは、国民の皆様の温かい御支援、協力、激励にあったと言うことです。

第8師団から派遣された第8次支援群の群長立花1佐以下の皆さんからは、特に、温かい・熱い御支援を頂いた熊本県民の皆様に宜しくお伝え下さいとのことであります。

2 最近、国内外の情勢は厳しく且つ激しく動いています。

 わが国をリードする政治家の力量と、これをバックアップする国民の団結が問われることになるのではないかと危惧しています。

  北朝鮮は、わが国との間で取り交わした「平壌宣言」を破ってミサイルを発射しました。これに対する国連の対応をめぐって、関係各国の間で攻めぎ合いがありました。

  イランは、国連の反対を押し切って、強引に核開発を進めようとしています。

  レバノンでは、イスラエルとヒスボラの間に戦闘が惹起し、これが拡大の一途を辿っております。ゴラン高原に配置された、わが国のPKO「ゴラン派遣輸送隊」は、どうなるのでしょうか?

  未だ混沌とした状態が続いているイラクの情勢と併せ、中東地域から石油の約90%を輸入しているわが国としては、大変難しい局面に立たされています。

  中国は、相変わらず、事あるたびに「靖国神社」問題を突き付けてきます。

  事もあろうに、中国の尻馬に乗ったマスコミと、中国シンパの与党議員達が、自民党総裁選挙にこの問題を利用しようとしています。何と言う節操のない人達でしょう、許せない気持ちで、一杯です。こう言う人達に国政を、壟断されてはなりません。

3 永い年月を掛けて建設された、古代ローマ帝国(ROME WAS NOT BUILT IN A DAYという諺があります。)は、何故滅んだか?

  それは、傭兵制度にあるとも言われています。国の最も基本的で、重要な機能である国防を、自国民でなく外国出身の兵隊に任せたからです。栄華を極めたローマ帝国も、国に対し使命感も忠誠心もない傭兵のため、一挙に崩壊したのです。  

  前項の最後に書いたような人達に、国政を任せるとローマの二の舞になりかねません。

  何故このような事を申し上げるかというと、日本の人口問題、出生率が極端に減少し、ついに日本が人口減少国家になってしまったからです。

  労働人口の不足を、外国の労働者等に頼ることは産業界においては、既にその傾向が見られますが、警察官や自衛隊員、海上保安官、消防官にまで、その影響が及ぶような、恐ろしい状況が予測されるからです。

4 わが国は、このための政策(対策)を速やかに立案し、実行に移す必要があります。

  その一つは、今既に議論されていますが、人口減少に歯止めを掛けることです。このことには、敢えて言及致しません。

  今日提言したいと思っていますのは、前述しました、自衛隊、警察、海上保安、消防などの、国防・治安等関係機関(以下単に「治安機関等」という)の統合(による組織・人員の削減)とでも言えることについてでであります。

  人手不足を補うため、ある特定の・重要な基幹分野を除き、産業界では外国人を雇用することがある程度やむを得ないにしても、

 治安基幹等に採用することは、控えなければなりません。かといって、人口減少の傾向にもかかわらず治安機関等がこのままの採用を続けていくわけには行きません。国力を牽引する産業界には、その基幹として愛国心に満ちた・優秀な日本人労働力が必要不可欠だからです。これに寄与するためにも、治安機関等は自ら、相互に密接に関連する分野で、統合等による人員削減を行わなければならないと思います。

  これらの機関は、夫々に輝かしい歴史と伝統を持ちまた、夫々に独特の・独自の文化を持つ組織であり、その一部分であれ、他組織との「統合」などという言葉を聞いただけで、拒否反応を起こすものと思われます。官僚の世界に「自己増殖」という言葉はあっても、自らの身を削る「自己削減」という言葉はない(禁句)とも言われています。

  しかしながら、この後の人口減少社会を考える時、この問題はどうしても避けて通れない問題になると思います。

  この問題を解決するには、政治家の蛮勇が求められます。

 これは余談になりますが、歴史を振り返る時、政治家がこの蛮勇を振るわなかったばかりに、国の方向を誤った事例は枚挙にいとまがないと思われます。大東亜戦争への突入もその一例ではないかと思います。その原因といえば「軍部、軍人の独走」が、挙げられ、そのたびに「シビリアンコントロール」の重要性・必要性が語られますが、その原因は「政治の貧困」であり「真のシビリアンコントロールの不在」、言いかえれば、「勇気ある・優れた政治家の不在」にあったと思います。

  この治安関係機関等の統合についても、優れた政治家による真のシビリアンコントロールにより、是非実現していただきたいと思います。

  思いつくままに、統合できると思われる分野を列挙すると次のようになります。

● 海上保安庁と海上自衛隊

     ◎ 各海上保安部と海自地方隊

● 警察と陸上自衛隊

    ◎ 警察機動隊と普通科部隊

● 航空自衛隊と陸上自衛隊

    ◎ 対空ミサイル部隊とホーク部隊

● 内部部局と統合幕僚監部

● 消防署と警察派出所

必ずしも、当を得ていない部分もあり、また他にもこの統合・人員削減に該当する分野もあると思いますが、取りあえず、頭に浮かんだものを列挙しました。

 今回は、来るべき人口減少社会に備えるための一政策として、治安機関等の統合・人員削減について提言しましたが、わが国が将来に亘って繁栄を続けていくためには、まだまだ国策の各般に亘り議論の要があると思われます。

 政治家は、勇気を持って統治機構にメスを入れ、世論をリードして頂きたいと思います。